遅ればせながら補足説明 脳卒中と動物性タンパク質と脂質

書きたいことは多いのに
なぜか筆が動かない
嗚呼、困った困った



 結構書きたいこと、書かなきゃいけないことがあるのになぜか筆(いや、指か)が動かない!ずいぶん筆不精になっちまったなあ、反省。でも必ず書くので物好きな弊ブログ愛読者の皆さん、応援よろしく!


 少し前に取り上げた近藤誠氏の記事で「?」と感じたことがあったのでそれを遅ればせながら書きました。



”一般的に体重が減るとコレステロールや中性脂肪の値も下がりますが、特に前者は細胞を包む細胞膜の原料などになる重要成分です。つまり、必要以上に体重を落とした場合、細胞膜の強度もそれだけ脆弱になっていく。糖質制限ダイエットでがんや心血管疾患による死亡が増えたのも、細胞膜の強度が落ちてがん細胞の増殖を許したり、血管を形成する細胞が脆くなったりしたため、と考えることには妥当性があります

”【前略】それでもがんや心血管疾患による死亡が増えたのは、今説明した理由によるものと考えられますが、より広い視点に立てば、栄養不足が体の抵抗力を弱めた結果ということもできるでしょう。事実、第二次世界大戦前、『人生50年』などと言われていた日本が、今日、世界トップクラスの長寿国になりえたのも、極悪だった栄養状態が劇的に改善されて、日本人の体の抵抗力が一気に増していったからなのです”

「サンデー毎日」2017.10.01 21P


死因ベスト3 脳血管疾患 心疾患


 私は結構誤字が多いな、申し訳ない。上記引用の文章、上の段落と下の段落のつじつまが合わないので変だ。脳血管疾患の死因数の順位が落ちていることを理由にしたのですが、それの補強をさらに。あまり糖質制限とは関係ないかもしれないが近藤氏が糖質制限を話題にしていたので取り上げる。「主張が同じ≒味方」と必ずしも考えねえんですよあたしゃあ不器用なモンで。だから人気あらへんのかなぁ(苦笑)。



脳卒中
(脳梗塞/脳内出血)って
こんな病気



 まずは脳卒中(脳血管疾患って大体これ)の説明から。当記事に関連があるところのみを書き抜いているのと適宜に改行しているので興味がある方は『南山堂 医学大辞典』を読んでや。


脳卒中 のうそっちゅう [英cerebral apollexy 独zerebrale Apoplexie 仏apoplexie cerebrale ラapoplexia cerebri]


【前略】



脳卒中とは脳血管が詰まり、または破れて出血して、脳に酸素や栄養を供給できなくなったり、脳が破壊されたりした病気の総称で、脳血管障害ともいわれる。脳卒中の分類として、脳の血管が詰まる脳梗塞cerebral infarctionと頭蓋内出血intracranial hemorrhageがある。


脳梗塞には3つのタイプがあり、高血圧、加齢などが原因で脳の深い部分に直径1.5㎝以下の大きさで、細い血管が詰まって起こるラクナ梗塞lacunar infarctionと、糖尿病、脂質異常症、高血圧などが原因で脳動脈、頸動脈などの太い血管に動脈硬化が起こり血管が詰まるアテローム血栓性梗塞atherothrombotic infarction、そして心房細動や心臓弁膜症が原因で心臓に生じた血栓が流れて脳の血管が詰まる心原性脳塞栓症cardiogenic cerebral embolismなどがある。頭蓋内出血を起こすものに脳出血cerebral hemorrhageとクモ膜下出血subarachnoid hemorrhageがある。脳出血は高血圧や加齢のために血管壁に変性が起こり、傷害を受けたところが破れて出血を起こすもので、クモ膜下出血は脳を覆っているクモ膜と軟膜の間のクモ膜下腔に脳動脈瘤の破裂や脳動静脈奇形の破裂により血液が広がるもので、激しい頭痛を示す。脳卒中の危険因子としてとくに重要なのは、脳梗塞では高血圧、糖尿病、脂質異常症、加齢で、心原性脳塞栓症では心房細動である。

【後略】



『南山堂医学大辞典』(20版)P1902



 私自身も深く考えてなかったけど、脳梗塞は脳卒中の一種類なのか。知識の確認ってのはやっとかんとアカンなあ。



奥田昌子医師の
新書にも脳出血の
言及があるで



日本人の体質 講談社ブルーバックス 糖質制限


 以前も紹介した奥田医師の欧米人とはこんなに違った日本人の「体質」も脳出血について言及があったので紹介します。



【前略】東北地方、とくに秋田県は脳出血による死亡率が高く、長年にわたって対策を進めてきました。そのため膨大な研究データの蓄積があります。1950年代の初めには、高血圧患者さんの割合が秋田県の農村は60%にのぼり、これとは対照的に、脳出血が少なかった岩手県の漁村では20%と報告されていました。その差、なんと3倍です。


 この二つの地域を比較したところ、冬になると厳しく冷え込むのは同じでも、生活習慣に大きな違いがあることがわかりました。脳出血が多い農村の人は、冬は雪に閉ざされて新鮮な野菜や魚が手に入らないので、塩味の強い漬物や干し魚を食べていました。米どころであったことから、どぶろく作りが盛んで、屋内で酒を酌み交わしながら静かに春を待つのが常でした。その一方、脳出血が少ない漁村の人たちは、海藻や野菜、そして新鮮な魚を多く食べる一方で、米が不足しがちだったためにあまり飲酒をせず、冬も漁に出て体を動かしていたのです。


 新鮮な魚は質の良い動物性蛋白質を含んでいます。蛋白質は血管を丈夫にしますし、動物性蛋白質に多く含まれる含硫アミノ酸という成分は、交感神経の興奮をしずめて血圧を下げる働きがあります。そのため秋田県全域で、減塩指導とともに、魚や肉に含まれる動物性蛋白質の摂取を進め、必要に応じて血圧を下げる薬を使用したところ、脳出血による死亡が激減しました。


『欧米人とはこんなに違った日本人の「体質」』P88~89



 秋田の田舎の場合、塩分過多・酒の飲み過ぎ(これらによる高血圧)・良質なタンパク質の不足・運動不足(雪かきくらいはするかもしれんが)が原因の脳出血ということになる。ということはラクナ梗塞か脳出血だろうな。



「和食はヘルシー!」
いや、それがそうでも
あらへんのよ(笑)



 少し前に巷で「和食はヘルシー!」とか言われてたらしいけど、アレいいのかな?日本の食事がヘルシー(健康的?)になったのは戦後からなんだけどなあ。奥田医師の続きをやるで!



 100年前の日本人が摂取する蛋白質は95%が植物性で、動物性蛋白質はほとんど取っていませんでした。しかし戦後に入ってきた米国の食文化の影響もあって、動物性蛋白質の摂取が急速に増え、その一方で植物性蛋白質の摂取が減少しました。その結果、1980年ごろから動物性と植物性の摂取量がほぼ同じ状態が続いています。脳出血の発症率はぐんぐん下がり、この時期以降、日本は長寿世界一になりました。


 蛋白質だけではありません。脂肪には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸が含まれています。その比率は食品によって違い、肉の脂肪はおおむね飽和脂肪酸が多く、魚の脂肪はたいてい不飽和脂肪酸が多くなっています。(略)日本人を対象とするコホート研究から、飽和脂肪酸を多く摂取する人ほど、日本人に多いタイプの脳出血と脳梗塞の発症率が下がることが示されました。飽和脂肪酸に血管を丈夫にする作用があるからではないかと考えられています。


 ただし、動物性食品の摂取を増やすのは危険と紙一重です。とくに肉は脂肪の摂り過ぎにつながりやすく、糖尿病、心筋梗塞、他のタイプの脳梗塞、そして一部のがんの発症率が上がります。動物性食品の摂取は、これ以上増やさないほうが良いでしょう。


同書P89~91



 引用中の”他のタイプの脳梗塞”、前後から考えてアテローム血栓性梗塞atherothrombotic infarctionのことでしょう。これからわかるのは「長生きしたけりゃ肉は食べるなちゃんとそこそこ食っとけ!」ってこと。いかにして飽和脂肪酸を摂り過ぎずにタンパク質を摂るのか、それが大事やな(一応奥田医師にも弓を引いておきます)。しかしアレですなぁ。年寄りには(いや、誰でもやけど)絶対にMad・Excentric・Crazy、略してMEC食なんかやらせちゃいけませんな(爆笑)!前の記事にも載せましたが日本の人の栄養摂取量の移り変わりを表にしたのでどうぞ読んで!



日本人栄養摂取推移 

動物性たんぱく質 動物性脂質

つくづく思うけど私
よくこんなしんどいこと
やってるなあ


 それではそろそろ〆を。「サンデー毎日」の記事の近藤氏の主張「栄養不足でがんなり心血管疾患が増えた」はあまり的を射てはいないな、むしろ栄養(飽和脂肪酸)過多と運動不足が原因だろうにと感じたので書きました。知名度の差はいかんともしがたいのですが(苦笑)近藤氏のファンが真に受ける前に読んでくれたらありがたいなあ。


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